白いぼうし(場面3) 第6時  1997年6月
                次へ  戻る  トップへ


◎ 菜の花横町に行きたがっている女の子                   


 学習範囲の確認させる。

指示  今日は,場面3を勉強します。                   
    場面3は,どこからどこまでですか。指で指しなさい。        
    指名します。〜さん。                       

  ◇ P58の1行目「車にもどると」というところから,P60の「流れていきます
   。」というところまでです。
 場面3の題を確認し,ノ−トに書かせる。

説明  場面3では,まず「菜の花横町に行きたがっている女の子」が出てきます
   ね。                                
    黒板にそれを書きますから,先生と同じスピ−ドでノ−トに書いていきな
   さい。ただし,ノ−トの新しいペ−ジに書きます。           
  
  
  

場面3 菜の花横町に行きたがっている女の子            


 音読させる。

指示  では,ここを3回読んでもらいます。                
    1回目は立って,2回目は座って,3回目は黒板のところに来て読んでも
   らいます。                             
    それが終わった人は,何を聞かれてもいいように覚えるつもりで目で読ん
   でおきなさい。では,始め!                     

 「道にまよったの。行っても行っても,四角い建物ばかりだもん。」の読み方を考え
 させる。

説明  車にもどると,女の子がすわっていましたね。            
発問  女の子は,松井さんに1番最初何て言ってますか。          
指示  その会話文を指さしなさい。                    

  @ 児童1名に読ませる。

「道にまよったの。行っても行っても,四角い建物ばかりだもん。」     

  A その後,この会話文を視写させる。

指示  この会話文を全員に読んでもらいます。               
    ただし,そのときの女の子が言った通りに読んでもらいます。     
    先生が5点満点で点数をつけていきます。              

  @ 全員に読ませる。教師は,その都度一人一人に点数を付けていく。
    「つかれたような声で」というところに注目して読んだかで点数を判断する。
  A 点数を高かった児童と点数の低かった児童を起立させて読ませ,その違いに気づ
   かせる。(2,3回読ませる。)
    その後,「どうして,〜君の方は点数がいいのか。」と問う。
    分からなかった場合は,点数が高かった子に,「どのように読もうと思ったか。
」   その読み方を説明させる。
  B その後,この会話文のところの読み方を30秒程個人練習させる。
 女の子が「つかれたような声」になっているわけを考えさせる。

発問 女の子は,このときどうしてつかれてような声だったのでしょう。    
指示 考えられることノ−トにあるだけ書きなさい。時間2分です。      

  @ 全員を起立させ,発表させる。
   ◇ 道にまよったから。
   ◇ 女の子はもんしろうちょうの化けた姿だと思う。男の子のぼうしから逃げ出そ
    うと一生懸命した分つかれたのだと思う。
   ◇ 「四角い建物ばかりもん。」と書いてあるから,知らない町に来て道に迷って
,    行っても行っても自分が住んでいる所に帰ることができなかったからつかれた
の    だと思う。
 「早く,おじちゃん。早く行ってちょうだい。」と読み方を考えさせる。

説明 女の子が自分の行き先を告げ,松井さんがその場所を出ようとしたとき,あ
  の例の男の子が帰ってきますね。たけのたけお君がだんだん,だんだん近づい
  てきます。                              
   そのとき,女の子は松井さんに次のように言いますね。         
  
  
  

「早く,おじちゃん。早く行ってちょうだい。」           


発問 さて,ここは速く読んだ方がいいでしょうか。それとも普通の速さでいいで
  しょうか。                              
   速く読んだ方がいいと思う人?(全員)                
発問 どうしてですか。                          

  @ 列指名で聞いていく。
   ◇ 男の子が近づいて来たから。
   ◇ その前に「せかせかと言いました。」と書いてある。「せかせか言う。」とは
,    慌てて言うということだ。慌てて言うときには,速い言い方になる。
   ◇ 男の子が近づいてきて,慌てているから。
   ◇ 男の子にまたつかまってしまうと思って,慌てて言っているから速く読んだ方
    がいいと思う。
   ◇ 男の子にまたつかまえられるのが怖くて,慌てていると思う。だから,速く読
    んだ方がいいと思う。

説明  では,この文を次のように分けます。                 
       
    早く,
     @ 
      
おじちゃん。
  A   
  
早く
 B
                    
行ってちょうだい。           
   C                
                                      
発問  @〜Cのどちらを1番強く読んだ方がいいと思いますか。        
指示  ノ−トにその番号を書きなさい。                   

 @ 挙手させて,人数を確認する。

指示  では,同じ番号の人どうし集まって,それを選んだ理由を話し合いなさい。

指示  人数の少ない方から順に発表してもらいます。前に出て説明しなさい。  

 《@派》
  ◇ とにかく,その場所から早く立ち去りたいから1番最初のところを強く読んだ。
 《A派》
  ◇ この場所から逃げることができるのは,松井さんの車でだ。だからたのみの松井
   さんのところを強く読んだと方がいいと思う。
 《B派》
  ◇ 1回目の「早く」で,松井さんも突然ですぐには出られなかったと思う。そこで
   2回目の「早く」をもっと強く読んで,出るようにいったと思う。
 《C派》
  ◇ とにかく男の子にまたつかまってしまうかもしれないから,早くその場所から出
   たいと思っている。だから,「行ってちょうだい。」を1番強く読んだ方がいいと
   思う。

指示  今の意見を聞いて,反対意見がある人は前に出て言いなさい。      

 * その後,それぞれが選んだところで強く読ませてみた。
   どちらが正しいとは,あえて結論づけなかった。